9月13日(水)本日、自治会館にて午後1時から武蔵台サロンとして「川柳教室」が開催されました。講師は自治会文化厚生部部長の鳥井章男氏が務めています。鳥井さんは趣味の領域を超えて毎月、時事川柳を作られており、各種媒体でも取りあげられています。
鳥井先生による川柳教室はまず川柳の代表的な作品を紹介され、川柳とはどういものであり、また楽しいものであるかをやさしく教えていただきました。作品は2016年度サラリーマン川柳第29回作品から、鳥井先生編集の第一生命選、全国人気投票ベストテン川柳から10選。そしてその他秀作として10句を「やくみつる氏選考)の作品を紹介していただいています。参加者の方々にはこれで川柳とはどんなものかをつかむことができ、その面白さと俳句や短歌とは異なる、別の趣きの作品を感じることができる場となりました。
つぎに川柳作家やすみりえさんの選句10句を題材にやすみさんの句評を参考に川柳の見方のポイントを教わりました。川柳の五七五の中に歌いこまれる奥の深さに、参加者はみな感心や驚きでいっぱいとなった瞬間となりました。92歳で参加された女性は最近の横文字で出てくる言葉の意味が理解できないために、鳥井先生の懇切丁寧な解説により川柳の行間にこめられた意味を理解でき、うれしそうに楽しんでいました。
50代から90代までの参加者はそれぞれの人生経験と照らし合わせ、またそれぞれの感じる思いがあったように思えます。やすみりえさん選句では「断捨離の 最後に迷う 文一通」に高齢者の方々はうーんとうなる場面かありました。句評は「青春時代の懐かしい秘密のラブレター、それとも大切な人からの思い出の手紙なのでしょうか。作者の人生の中で心にジーンと響く言葉を贈られることがあったのでしょう。リアリティがあって、素敵な一句です。」にそれぞれの思いは違えども、断捨離に対する思いが、各人の心の奥底に伝わった一句となりました。
また「退職後 地域の役が どっとくる」のやすみさんの句評は「”どっとくる”という表現に、まんざらでもない嬉しさが見え隠れ。定年後お元気なシニア世代のいきいきした姿がテンポ良く描かれています。」に「どっとこない」人はどうなるのでしょうと爆笑。現役時代の会社の看板だけで仕事や役がきていたことを改めて感じる方もいたかもしれません。川柳教室では各参加者の思いや人生経験により同じ句でも異なる感じ方になるようですね。
サラリーマン生活での句として前記第29回サラリーマン川柳応募作の中から鳥井先生が選ばれた句に「やってみせ 言って聞かせて 辞められる」にどっと来た人。そして主婦の方のなかには、すぐに意味が理解できない人と分かれました。
サラリーマン生活を経た方は管理職教育などで部下の指導方法としてTWI(Training Within Industry)管理者教育訓練や監督者訓練にて、仕事の教え方で習ったことが思い出させられました。句の本来の内容は「やって見せ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば人は動かじ」ですが、「やって見せ 言って聞かせ」たならば大変さに驚き部下に辞められたという句になります。にわかに笑えない現代の現場管理の管理者の難しさがにじみ出ているもので、参加者それぞれの中でこれも感じいる句として印象に残りました。
鳥井先生の軽妙な洒落や句の中に込められた思いや、行間の解説に参加者一同感心や驚きとともに、川柳の楽しさを教えていただいた時間の講義でした。今日参加できなかった自治会会員のほかの皆さんには、ぜひ次の機会に参加され鳥井先生の形骸に触れることを通して、川柳の各分野の興味のある事項について、ひとつ挑戦してみることも良いかもしれません。92 歳の女性は「言葉の意味をたくさん知ることができました。ありがとうございました。」と嬉しそうに話しをしてくださいました。
午後2時過ぎからは地域包括支援センターから講師をお招きし、同じく自治会館2階にて文化厚生部部長や女性副部長のご協力のもとにいきいき予防体操など、全身で体を動かす体操をしました。同センターからの講師の先生お二人に指導していただき、普段の体の調子を整える体操に汗をながしました。
武蔵台サロンも各開催内容に特徴があります。ぜひ会員の皆様に多くのご参加をしていただきたいと思っております。文化厚生部部長でもあり本日の川柳教室の鳥井先生にも益々お元気で、自治会活動の一環として会員各位のためにお力をかしていただきたいと思います。ご参加いただいた皆さんには楽しめていただけたと思います。鳥井先生本日は有り難うございました。また地域包括支援センターのお二人の講師の先生も有り難うございました。今後ともよろしくお願いいたします。