この武蔵台にも長い間空き家であった場所があります。そこに新しいご家族が引っ越しをしてきました。今年の冬のことでした。空き家だったころは1年中が冬のような、寒々とした感じを受ける場所でした。人が住んでいない空き家は寂しくもあり、家が痛みまた庭の植物も枯れたり伸び放題となる荒れた姿は、わびしくもあり悲しさをも感じさせます。
その場所はあっという間に一転しました。
武蔵台の新しい住民としての参加は、空き家だったその場所を新しいご家族が華やかな姿に変えました。新しいご家族には我が家と同じ年代の子どもさんがいました。数年間空き家だった家の庭には美しい花が咲き、夜も当たり前のように明かりがつきます。お互いに挨拶ができ、笑って話ができる、この当たり前の姿がこの新しいご家庭の周りでは復活しています。かつて空き家だったこの付近でのこの変わりようは、ことのほか嬉しくもありとても心地のよさを感じさせます。
新たな生活を武蔵台で始められたこのご家族の新鮮な姿は、武蔵台の生活をとても満喫されているように見えます。散歩を楽しみ、満天にきらめく星空を眺め、庭の手入れを楽しむ姿は、今までの生活ではあまりなかったのかもしれません。武蔵台ではこれが普通なんですよと、こころの中で語りかけます。
武蔵台はどうですか?
慣れましたか?と聞くと満面の笑顔で「慣れました」と。
なにか困ったことがないかと心配していたこちらの気持ちもこの会話ですーと消えていきました。もしも新生活に慣れていなかったならば、どうしようとの心配もご家族のこの笑顔でどこか救われたように感じました。とても明るい素敵なご家族が引っ越しをして来られ、武蔵台での生活を楽しんでいる様子を見て内心ほっとしました。
それにしても新しいご家族が武蔵台住民として、ともに生活をしてくれるということは、こんなにも周りの雰囲気が変わるんですね。ますますこの地域が新しい風を取り込み、もっともっと元気で明るく若者も高齢者も住みやすい街に育っていくといいですね。
この街にはなにかと素敵な多才な方が周りに多くいらっしゃいます。
優しい絵を描く画家さん、フライパンでかわいいオブジェを作る人、和服を洋服にリフォームする人、陶芸家、パッチワークの素晴らしい作品を作る人、盆栽やピアノや踊り、習字の先生。地質学にも詳しい人。絵本を描き読み聞かせる人。とにかく人のためになることなら進んで前に出てきて、武蔵台のために奉仕してくだる方。
まだまだいます、たくさんの方との出会いは武蔵台のコミュニティとしての宝です。これを楽しみながら、この街全体を益々盛り上げていきたいものですね。武蔵台の一番の財産はここに住む皆さんとの交流であり、コミュニティとしての共同体の生活ですね。世代を超えて協力しながら、若い世代がこれからの武蔵台の街を盛り上げ、またいろいろ教えてもらいながらつぎの世代にまたつないでいく。新しい風が吹く新生活を武蔵台で始められたご家族に学びながら、楽しい武蔵台ライフを旧民も満喫していきたいものですね。