3月4日(日)までの期間、巾着田の前にある国登録有形文化財の高麗郷古民家(旧新井家住宅)では、ひな祭りの催しとしてひな人形の展示が開催されています。古民家母屋は江戸時代末期から明治時代前半建築といわれています。その建物群の中に多くのお雛様が展示されています。明治時代の古いひな人形から、人間国宝の方の作品等の輝くばかりの艶やかさと、荘厳さの中に美しいお雛様のかずかずを見ることができます。
一同に会したお雛様の陳列は一般ご家庭での風景とは一味違った姿として見ることができます。女の子をもつ親御さんもまた男の子をもつお父さん、お母さんも、一度ご覧になると違った世界が開けるかもしれませんね。
正面に見える客殿は明治30年に作られた建物だそうです。そこにも美しいお雛様が展示されていました。右の母屋には表の庭に面した側に美しいお雛様が陳列されています。また観光地によく見られる、写真撮影用のお雛様の顔から顔を出し、お雛様の姿による写真を写せる撮影スポットも用意されていました。
お雛様の種類も普段は見られない多くの珍しい姿を見ることができます。なにか中国風な感じを受けるお雛様もありましたが、専門家ではないので本当のところは残念ながらよくわかりません。
お雛様はやはり和室の日本間に飾りますと、実にしっくりと似合いますね。若いお母さんと小さな女の子が楽しそうに眺めていました。おうちにあるお雛様とは一味違うように感じられます。多くのお雛様をこのように並べますと圧倒的な美しさと迫力に、大いに感じるものがありますね。
一見、中国ふうにも見えるお雛様もありました。日本文化の中には大陸からの文化も融合しているものもありますので、日本的な中にも外来文化を感じさせるものがあるのかもしれません。
古民家母屋の縁側に向いたお雛様の列には、写真を撮る観光客や地元の皆さんの姿が見られました。高麗郷古民家は毎年各種催しが行われています。また各種演奏会の場所になることもあり、市民に親しまれ利用されている場所となっています。
明治時代のお雛様は現代のものとはやや異なる姿をしており、古いひな人形にはそれなりに味があります。よその場所では江戸時代のお雛様もありましたが、明治時代に作られたものとの違いはあるようですが、素人にはなかなかわかりません。それだけお雛様も奥が深いのかもしれません。
すだれ雛はすだれ桜のようでもあり、普段見たことがない艶やかなお雛様の風景と、すだれびなによりいつもとは違った雰囲気をかもしだしているようでした。すだれを模したお雛様とお雛様本体との組み合わせは、新鮮な趣きでした。とにかくきれいな光景でみとれるばかりでした。
中に小さい手にのるようなひな人形もあり、一般家庭でもよく見られる姿にほっとするようなところもあります。なにか庶民的な姿の中に、一般家庭での雰囲気を感じさせるのがあるのかもしれません。皆さんはどのように感じられるでしょうか。絵画や書とおなじように、人それぞれにより感じ方も変わってくるのだと思われます。
入口そばにある納屋の中に展示されている、まさにお雛様群には圧倒されます。両側に飾られたお雛様と前のすだれ雛は、初めて見る方々には圧倒的な迫力を感じさせることでしょう。
人間国宝の方の多くの作品は入り口近くの南土蔵に展示されていました。ひとつづ味のあるお雛様は個体ごとに個性があり不思議な世界を醸し出していました。人間国宝の方の作品はさすがに一味違いますね
見慣れたお雛様も数多くの中で比較できる形で見ますと、そのひとつづの素晴しさを感じることができます。武蔵台や日高市は山と緑と清流に恵まれた自然の中にありますが,文化教養を感じられる場がありますと、また違った意味でほっとしますね。山と緑に囲まれた日高市や武蔵台で、お雛様はいつもとは違った刺激を生活に与えてくれます。
南土蔵の中にはお雛様が整然とならび、その艶やかさはまぶしいばかりでした。外から見ますとただの土蔵ですが、この土蔵やその前の納屋で、いつもは絵画などの展示物を見学者に楽しませてくれています。いまの時期は美しいお雛様となっています。
春の日のような陽射しを浴び、猫のお母さんはうとうと眠りこけ、こんにちはと、声をかけてもしらんぷりでした。久しぶりの暖かさに体もホカホカで、茶色の毛皮もモコモコでしたね。
古民家の石垣のそばでは菜の花が咲き、もうこの陽射しのよい場所は春が来ているようでした。この場所は夏から秋にかけては、コスモスが咲き乱れる場所ともなります。
菜の花の列がずっと古民家の周りには続きます。春だなぁという雰囲気が感じられます。なだらかな坂を上って行く途中の道と石垣のそばに菜の花の群生があります。
菜の花とお雛様、日高市や武蔵台には春はすぐそこまできているようですね。お雛様の美男美女に囲まれていますとなにか不思議な世界に引き込まれるようです。